詩集『荒野の夢』



 

荒野の夢

著者 大島憲治


〈水晶の音色 きみの/開ききった真円の/瞳孔 荒野の夜に/パロス生まれの/純白の裸身が/ゆっくりと首を回し/闇のなかに ダヴィデの/虹彩をきらめかせた〉〈肉体の外に/きみの強い生を感じたまま/ぼくの手足は/白昼の蜜を/たらたらと滴らせる/だれも知ることのない/だれにも見ることのできない/一瞬の甘美が/荒野を清める〉――アドリア海の光と空と風。夢のような、はかない少年期のレミニッセンス。トーマス・マンの中編を映像化したルキノ・ヴィスコンティ監督の《ヴェニスに死す》に触発され、生のよみがえりの時を謳い上げる。清新澄明なことばで綴る渾身の900行長篇詩。著者最新の第4詩集。


装丁 西山孝司
発行所 蝶夢舎
発行日 2004年11月9日
A5判 85ページ
定価 1870円 (税込)

 

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